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通信
駒澤大学 文学部 歴史学科
ソフトバンクモバイル株式会社 マーケティング・コミュニケーション本部 宣伝部 広告宣伝課
高橋 政彦 (たかはし まさひこ)氏

2009年03月東進タイムズ掲載

CM制作におけるすべての工程に責任をもって関わる仕事

私は現在、ソフトバンクモバイル株式会社の宣伝部に所属してテレビCM制作を担当しています。タレントの上戸彩さんや“お父さん犬”の出演でおなじみの「白戸(ホワイト)家の人々」シリーズのほか、ブラッド・ピットやキャメロン・ディアズ出演のCMシリーズなど、ソフバンクモバイル関連のCM制作すべてに携わっています。

企業がCMを作るにあたっては、広告代理店とパートナーを組むのが一般的です。代理店のクリエイティブディレクターに「こんな内容で広告を打ち出したい」という会社の意図を伝え、それに対して代理店から提出されたCM企画案を元に、もっとこうしたほうがいい」などと議論しながら、一つの作品を創り上げていきます。

通常、CM制作は1本につき、1~2カ月ほどの時間がかけられます。しかし「スピード感溢れる経営」が特徴である当社は、新サービスが決まった段階で、なるべく早くテレビCMで大々的にお客様に告知したいと考えています。それを実現するため、企画から撮影・放映まで、一般的にはどんなに急いでも1カ月かかるところを、時にはわずか1週間でこなすという、まさにジェットコースターのようなスピードで、CM制作が行われます。

かなりダイナミックな広告展開ですが、当社のCM制作担当は私を含め数名。最初の広告代理店への内容説明から企画会議・撮影・放映までのすべての工程に責任をもって関わるので、例えば土日の撮影や朝までかかる長丁場の撮影、仕上げの編集作業にも必ず立ち会いますし、作ったCMをどのようなペース配分で放送するかというプランニングも担当しています。

業界の常識をくつがえした「予想外」の広告展開

皆さんもすでにご存知かと思いますが、2007年6月から当社では「ホワイト家族24」という家族割引サービスがスタートしました。この新サービスをわかりやすくお客様にご紹介するためにスタートリーズは放映後、光栄にもさまざまな広告賞を受賞することができ、CM好感度調査でも第一位を何度も獲得しています。「次の展開が早く見たいです」などという声もしたのが、「白戸家の人々」CMプロジェクトです。

「ホワイト家族24」は、当時、携帯電話業界初の家族間通話24時間無料となるサービス。まさに業界の常識をくつがえす「予想外」のサービスなのですから、それに相応しいCMにしなくてはいけないと考え、どんな設定にするのかをスタッフ一同あれこれ議論しました。そしてできたのが、犬のお父さんを中心とした「予想外な家族」という設定です。

かなりのハイスピードで次々とCM制作が行われ激務ですが、スタッフ一同、一致団結して頑張っています。その甲斐あって、「白戸家の人々」シリーズは放映後、光栄にもさまざまな広告賞を受賞することができ、CM好感度調査でも第一位を何度も獲得しています。「次の展開が早く見たいです」などという声も続々とコールセンターなどに寄せられており、一所懸命に制作したものがお客様に支持されることの喜びをひしひしと感じています。

日本全国からの注目・重圧を背負い、ただひたすらに頑張った経験

私が広告宣伝やPRをはじめとするコミュニケーション活動の仕事に興味を持ったのは、20代の前半に『ドキュメント戦争広告代理店』(講談社)という本を読んだことがきっかけでした。

90年代初めにバルカン半島でボスニア・ヘルツェゴビナ紛争が起こったとき、西側世界が、セルビアを悪役、ボスニア・ヘルツェゴビナを被害者と認定し、セルビアへの制裁に至った背景には、アメリカのPR会社がバックアップしたことも一因でした。彼らはさまざまなな情報操作を行い、「民族浄化」という言葉を生み出し、対するセルビアがさも悪者であるかのような国際世論を作り上げていきました。

この本を読んで、情報操作の恐ろしさを痛感する一方で、こうしたコミュニケーション活動の仕事の影響力の大きさに大変興味を持ちました。「同じように世間に大きな影響を与えられるような仕事に携わりたい」との思いからPR会社に入り、その後2004年にソフトバンクBBへ移りました。

皆さんの記憶にも新しいと思いますが、私が入った年に、ソフトバンクグループは当時の福岡ダイエーホークス(現福岡ソフトバンクホークス)を買収しました。私は新球団のネーミングやロゴのブランド策定などに従事し、その関係でプロ野球事業の立ち上げメンバーに任命されました。

しかし、プロ野球への正式参入が認可された日からプロ野球開幕までの期間は、わずか3カ月。その間、ユニフォーム制作やファンクラブ組織の立ち上げ、チケット販売、さまざまな関係者と権利問題の交渉、日本初のインターネットでの野球観戦の実現など、すべての事柄を一から行わなくてはいけませんでした。

当時はプロ野球新規参入問題が日本中で非常に話題になっていた時期。世間の目、社内からの期待、地元福岡の方々からの注目が集まり、まさに失敗は許されないという状況でした。巨大なプレッシャーを抱える日々でしたが、頑張りが功を奏し無事開幕を迎えることができました。その後も事業が軌道に乗るまで数々の困難がありましたが、「どんなに大変な状況でも真剣に向き合って努力すれば成功できるんだ」ということを身に染みて実感することができ、このプロ野球事業の立ち上げ経験は、私の人生において大きな収穫となりました。

ソフトバンクグループで働いてきて改めて感じたことですが、広告宣伝などのコミュニケーション活動の仕事は、企業のブランドイメージを作り上げることに、とても大きな役割を果たしています。当社は現時点で、新規契から解約を差し引いた携帯電話の純増数が20カ月連続トップ(2009年1月現在)を維持しています。私たちが制作した一連のCMがお客様に好イメージを与え、純増数の増加に少しでも貢献できているとしたら、これほど嬉しいことはありません。

「あのCM、知ってる!」と日本全国の皆さんに広く認知していただけるのも、テレビCMならではの力だと思います。これほど影響力のある仕事に携わることができることに、日々喜びとやりがいを感じています。

※文中敬称略。所属・役職等は取材当時のものです。

	
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