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ウェブプロデューサー
神戸大学 発達科学部
株式会社 コネクトスター 取締役 チーフプロデューサー
塚本 洋 (つかもと ひろし)氏

2011年08月東進タイムズ掲載

ソーシャルメディアを活用して 世界中の企業・消費者が喜びを共有できる世界へ!

ユーザー数7億5千万!  世界最大のSNS“Facebook”とは?

「ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)」とは、友人や知人、あるいは趣味・居住地・出身校といった共通項を持つ人たちとの交流の場を提供してくれるインターネットサービスのことである。日本では“mixi”や“GREE”といった日本生まれのSNSが有名で多くのユーザーを獲得している。携帯電話からもアクセスできるので、利用しているという高校生も多いかもしれない。

だが現在、“Facebook”というアメリカ発のSNSが、日本でも急速に広がりをみせていることを知っているだろうか。全世界で7億5千万人もの人が利用している文字通り世界一のSNSサイトだ。創業者のマーク・ザッカーバーグは、いまや時代の寵児として世界中から注目を集めている。そのサクセス・ストーリーは『ソーシャル・ネットワーク』と題して映画化されたほどだ。

“Facebook”が世界でこれほどまでに支持されている理由はどこにあるのだろうか?「これまでのインターネットの世界は匿名性が高く、安全とはいえませんでした。それが、実名登録する“Facebook”の登場で信頼性が高まった。インターネット上に、現実世界での人のつながりを反映させる環境ができあがったわけです。これが、“Facebook”がもたらした一番大きな変化です」

そう語るのは、株式会社コネクトスター取締役兼チーフプロデューサーの塚本洋だ。

塚本はこれまで、多くの著名企業のインターネット・マーケティングを支援してきた。これまで手掛けてきたサイトは「キヤノン」や「ユニクロ」など、枚挙にいとまがない。そんな塚本が今、最も力を注いでいるのが“Facebook”を活用した「ソーシャルメディアマーケティング」だ。従来のテレビ広告やインターネット広告の時代と比べ、Facebook”のようなソーシャルメディアの出現は「すべての企業のマーケティング活動を一から見直すことに等しい」と、塚本は言い切る。

理解されないソーシャルメディアの可能性  最初に手を挙げたのはあの有名ブランド!

だが塚本が“Facebook”に着目した当時は、日本での認知度はまだまだ低かった。日本人の登録ユーザー数も少なく、それゆえに企業の反応も鈍い。塚本らは、自分たちでセミナーを主催するなどして、ソーシャルメディアの重要性を説いて回った。塚本には「大きく時代が変わる」という確信があった。これまでのように、企業が一方的にCMを流して消費者に商品を購入させるという時代は終わった。ソーシャルメディアが普及する時代においては、消費者一人ひとりが情報の発信源となり、そこから発信された情報は、友人経由で拡散・連鎖していくこととなる。見知らぬ誰かからの情報よりも、見知った友人から得た情報のほうが「信頼に値するものである」という心理が働くことは想像に難くない。だからこそ、企業には消費者一人ひとりと対話する場が不可欠なものとなる。

しかし、そんな塚本の思いはなかなか伝わらなかった。そもそも、“Facebook”とそれ以外のSNSとの違いが理解されにくい。新しいネットサービスのひとつとして捉えられることが多かったのだ。だがアメリカではすでにネットユーザーの7割が利用し、あの“Google”さえも凌ぐインターネットの覇者となっていた。この「新大陸」に、日本企業も乗り遅れるわけにはいかない。一方で、当然リスクもある。「新大陸」に豊富な果実が実っているとは限らないのだ。

「やってみようと踏み切ってもらうまでが、一番の苦労だったかもしれません」。塚本は、当時をそう振り返る。

やがて、そんな塚本たちの熱意に共感する企業が現れた。ライフスタイルを提案する人気ブランド「無印良品」である。もともと顧客との対話を重視していた「無印良品」にとって、“Facebook”の場はうってつけだった。

国内企業初のFacebookページの誕生! 17万人の「いいね!」が集まった!

「比較的順調なプロジェクトでした」と語る塚本だが、もちろん不安材料はいくつもあった。「ユーザーは集まるのか?」「炎上しないか?」「費用対効果は得られるのか?」――前例のない試みなのだ。ふたを開けてみないとわからない部分はある。

「クライアントを勇気づける一方で、私たちもドキドキしていましたね」。こうして昨年10月、国内大手企業としては、ほぼ初めてとなる“Facebook”ページが完成した。これまでもユーザーの声に耳を傾けることを大切にしてきた「無印良品」だが、これまで以上にユーザーと同じ目線で、そしてオープンにコミュニケーションを取る姿勢を前面に打ち出した“Facebook”ページは、消費者に好意的に受け入れられ、消費者との関係を強めた。現在では、17万人を超えるユーザーが「いいね!」と意思表示するまでに成長していることが、その証左といえる。国内企業の“Facebook”ページの中で最大級を誇るとともに、“Facebook”活用の先駆的事例として今もなお、塚本の仕事は注目を集め続けているのだ。

その一方で、塚本はまだ満足してはいない。

「今回の成功をどうやって海外にも展開していくかが、これからの大きなテーマです」

急伸しているとはいえ、日本の“Facebook”ユーザーの数には限界がある。逆に世界に目を転じれば、億単位の潜在ニーズが眠っている。今はまだ「新大陸」の岸部に降り立ったばかりなのだ。

「日本発の良い商品を、世界のいろいろな国の人に使ってもらいたい」。塚本はそう語る。

従来であれば、海外の代理店を通じてテレビCMを流すといった手法や、実店舗を展開するなど、企業の海外戦略は大掛かりになりがちだった。だが“Facebook”を活用すれば、より簡単に国境を超えることができる。これもまた前例のないことではある。だが塚本の目は、“Facebook”を通じて世界を見据えている。

まったく新しい学習支援サイト“Studymate”に着手  そのシンプルなコンセプトとは?

そんな塚本が現在取り組んでいるのは、これまでにない形の学習支援SNS“Studymate”の立ち上げである。こちらは「無印良品」のケースのような企業支援とは異なる。まったくのゼロから、オリジナルのソーシャルサイトを作るチャレンジだ。ネットを使った学習サイトはすでに多く存在する。けれども、“Facebook”の登場でもっと新しい勉強方法が生まれるはずだという確信が、塚本にはある。

「友達と新たなコミュニケーションができるようになるのですから、勉強のやり方も変化して当然です」

そこで塚本は、「勉強するとはどういうことか?」「どうすれば勉強がおもしろくなるか?」「今までどのような勉強方法があったか?」といった議論を、開発スタッフと共に徹底的に行った。さらには、海外の先進事例をも研究し尽くした。

そのうえで塚本がたどり着いたのは「友達と切磋琢磨し合う」という、実にシンプルなコンセプトだった。

“Studymate”では、“Facebook”上の友達関係がそのまま反映されることになる。ユーザーは競い合いたい友人を“Studymate”にも誘い、「勉強プラン」を作成する。例えば「英単語1日20個覚える!」「朝、1時間早く起きて勉強を始める!」といった具合だ。そのうえで、プランの進捗状況をTwitterのようにつぶやいていくと、相手にもそれが伝わる仕組みになっている。

「友達が頑張ってる姿を見ると、自分も頑張ろうと思う。そうやってモチベーションを高め合うコミュニティを作っていきたいと考えています」。塚本は今、世の中に役立つサービスを作り出すことが、「世界を変えていく」ことにつながっていくという手応えを感じている。事実、チュニジアで起きたジャスミン革命では、“Facebook”が威力を発揮したとされる。

ソーシャルメディアという「新大陸」を見出した塚本の挑戦は、まだ始まったばかりだ。

※文中敬称略。所属・役職等は取材当時のものです。
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