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印刷会社 エレクトロニクス製品開発者
日本大学 理工学部
凸版印刷株式会社 総合研究所 半導体関連研究室 課長 チームリーダー
原口 崇 (はらぐち たかし)氏

2011年10月東進タイムズ掲載

斬新な発想が業界標準に!IBMとの共同開発で誕生した 画期的フォトマスクへの道のり

おもしろいことをやろう! 問われる、技術開発に必要なスキル

「何かおもしろいことをやろう」

フォトマスクの開発リーダーとしてチームを率いる原口は、メンバーに向かってそう声をかける。

「普通に技術開発を進めているだけでは、イノベーションは生み出せません。大事なのは、発想の転換と遊び心なのです」

だがもちろん、入社以来、研究畑一筋を歩んできた原口には、辛酸を舐めた経験が数多くある。だからこそ「くじけない心やチャレンジする気持ちがないとだめだ」とも考えている。

 とりわけ、超微細な半導体回路の原版となるフォトマスクの開発には、苦難がつきものである。大きく6つの製造過程において、ひとつでも「穴」が見つかれば、全く使い物にならなくなってしまうからだ。あるいは、たとえ開発が順調に進んでも、途中で半導体メーカーの戦略変更といった憂き目に遭うこともある。もしくは逆に、開発したフォトマスクにあまりに複雑な材料を取り入れてしまったために、メーカー側の工場で大量生産できないといったケースもあったという。「失敗は失敗」とドライに語る原口だが、そうした失敗の積み重ねで実を結んだのが、IBMとの共同開発によって生み出された「薄膜OMOGマスク」である。これは現在では業界標準とされる画期的なフォトマスクだ。この成功によって、凸版印刷の研究開発の実力は広く知れ渡ることになる。

半導体産業はスピード勝負! キーワードは三つの「一番」

生き馬の目を抜く半導体業界で要求されるのは「スピード」が決め手となる。「OMOGマスク」も、一番の特徴は「工期の短さ」にあった。たとえライバル企業が今から真似をしたとしても、そのときにはもう凸版印刷は先へ進んでいる。原口の目もすでにその先を見据えている。

「常に新しいものを開発し続けていかないと、次の新しい世代に間に合いません。新しい製品に使われるためには、早い時期にテストを終え、さらには開発も終了していなければならない。やはりスピード勝負なのです。とはいえ、いつも計画通りにいくとは限りませんけどね(笑)」

原口が携わった「OMOGマスク」は、材料の開発にまで踏み込んだ点が斬新とされた。これにより、凸版印刷は自ら現状の課題を解決できる企業であると認知されるようになったのである。材料という「川上」から、半導体デバイスを作る「川下」までを見通すことができるという点は、他社に対しての大きなアドバンテージとなる。

「その中で、一番いい材料で、一番いい製造工程で、一番いい特性を出すことが、現在の私の仕事です」

原口はそう言い切る。その表情には、最先端の現場で活躍する研究者の矜持と自信が垣間見えた。

※文中敬称略。所属・役職等は取材当時のものです。
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