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経営コンサルタント
東京大学 経済学部
A.T.カーニー株式会社 プリンシパル
今岡 朋史 (いまおか ともふみ)氏

2010年07月東進タイムズ掲載

クライアントとともに汗をかきながら 問題を解決する喜び

日銀からコンサルタントへ お客様の生の反応に涙した初仕事

 A.T.カーニーでプリンシパルという重要なポジションに就いている今岡朋史は、日本銀行から転身して8年になるベテランコンサルタントである。そんな今岡が最も印象に残っている案件は、入社1年目のデビュープロジェクトだという。

 地方銀行に3カ月にわたって常駐したプロジェクト。コストの削減が目的だった。結果は大成功に終わるのだが、今岡の記憶に焼きついているのは、数字ではない。プロジェクト終了後に、クライアントを含むチーム全員の「変化」だった。

 就任当初のクライアントといえば、今岡たちコンサルタントに対して「一体何者なんだ?」という態度の中に、あからさまな警戒心がむき出しだった。それでも今岡は、一歩一歩お互いの距離を縮め、クライアントの役に立ちたい一心で努力を続けた。その結果がプロジェクトの大成功と、クライアントと感情を共有できる「本物のチーム」になったことだった。

 「年齢も立場も飛び越えて喜びを分かち合い、抱き合って涙を流しながらお互いの努力を称え合いました。初めにこんな素晴らしい経験ができたから、今でもこの仕事に夢中になれるんだと思います」

 日銀時代の今岡にとって、「お客様」とは「国民」のことだった。だがそれは決して相対することのない、漠然とした顔の見えない「お客様」である。それゆえに「誰のために仕事をしているのか?」という不安が頭をよぎったこともある。

 そのイメージが、経営コンサルタントに転身して初めて携わった案件で大きく覆された。

 「目の前でクライアントが喜んだり、怒ったりする。すごくリアルな反応がある。それが私にとって衝撃的だったんです」

 もうひとつ、今岡がコンサルティング業務を通じて学んだことがある。それは「世の中は、必ずしも理屈で動いているのではない」ということだ。この点もまた、日銀時代に「山ほど失敗した」ことだと今岡は述懐する。当時の今岡は「理屈として正しいことが大事である」と信じていたのだ。だが、それだけでは人は動こうとしない。

 「どんなに大きな企業の会長や社長でも、不安や恐れといった感情がゼロだという人は存在しません。経営面での大事なアドバイスを受け入れてもらうためには、そうした感情面への配慮も必要なんです」

 現場ではときに、コンサルタントも悩むときがある。クライアントが抱える経営課題は、それこそ千差万別だからだ。だがその問題の解き方をクライアントと共有するからこそ、人間としての信頼関係が生まれる。涙することもある。

 「コンサルティングは、企業の利益と効率のみを追求するドライな仕事だと思われがちですが、実はその正反対。こんなにウエットな仕事だとは思ってもみませんでした(笑)」

受験勉強で「学び方を学ぶ」ことが 社会で必ず役に立つ

 今岡はプロフェッショナルとしての矜持も持ち合わせている。それは、常に「自分のスタンダード(標準) と戦っているか」という自身への厳しい問いかけだ。クライアントの期待を上回る結果を出すことは当然のこと。それに加えて、もっと良くするためにはどうしたらいいのか。今岡はプロジェクトを終えるたびに、必ず反省点や改善点を探す。自分の標準値を常に上げる努力をしておかないと、コンサルタントという仕事は務まらないと考えているのだ。

 「プロジェクトに失敗はない。成功か、大成功か、大大成功があるだけです」

 今岡は失敗を恐れない。本当に後悔するのは、失敗したときではない。ベストの努力を怠ったときであることを、身をもって体験してきたからだ。

 大学受験では、東京大学理科Ⅰ類を目指して失敗。浪人時代は文科に転進するも、点数に伸び悩んだ。大学時代、成績は「優」が20個必要だといわれていた日銀へのチャレンジも、わずか7つしかないままに臨んだ。しかし今岡は、悩みや壁に直面するたびに、自分を改造してきた。

 「大事なのは、失敗から何を引き出し、そこから何を学ぶかということです」

 だからこそ学生時代には「学び方を学んでほしい」と強調する。どんなにきまじめに勉強しても、ポイントがずれていたら成果は上がらない。まずは、何が求められているのかというゴールを見極めることが肝要なのだと今岡は説く。

 「社会に出ると、より難度の高いことを学ばなければなりません。それを身につけられるかどうかは、勉強する癖であったり、自分の方法論を学生時代にきちんと身につけているかということにかかっている。学生時代の試練は、その予備レース。どんなに苦しいと感じても、今頑張っておけば社会人になってから必ず役に立つ日が訪れますよ」

※文中敬称略。所属・役職等は取材当時のものです。
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