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球団運営
大東文化大学 経済学部経済学科
株式会社千葉ロッテマリーンズ 事業部 法人営業グループ アカウントマネージャー
田丸 敦史 (たまる あつし)氏

2006年06月東進タイムズ掲載

ファンとチームの一体化をはかり、野球界全体を盛り上げていきたい

スポンサーと一緒に知恵を絞ってお客様を楽しませるのが私たちの役目

 私たち営業は、一日中球場に居ることは少なく、試合の有無に関わらず外で営業活動に当たっています。何を売るかというと、まず試合のチケットですね。私が行うのは、主に企業へ出向いて1年間使える「シーズンシート」を買っていただくことですが、営業活動の中でご縁ができたお客様には、1枚からチケットをお取りすることもあります。私は法人営業グループに所属していますが、基本的なスタンスは一般の営業と同様で、個人も法人も同じお客様として対応しています。

 チケットのほかに、本拠地・千葉マリンスタジアムの広告看板や、ホームゲームのスポンサー企業を探すのも、私たちの仕事です。マリーンズにはホームゲームが年間68試合あるのですが、1試合につき1社の企業にスポンサー契約をいただいています。

 スポンサーは、百貨店、住宅メーカー、自動車メーカー、大学、娯楽施設など、あらゆるジャンルに及びます。具体的には、球場前の広場に展示ブースを設けて、食品メーカーであれば商品を来場者に配布するほか、その関係者やお客様に始球式に参加していただくこともあります。球場は多くの方に商品などをPRできる絶好の場ですから、我々も一緒に知恵を振り絞って、いろいろなイベントを企画しています。

アイスクリームの営業から球団の広報へ

 野球は小さい頃から大好きで、中学と高校では本格的にやりましたが、プロ野球選手を目指したり、今のような球団運営の仕事を意識したりすることはありませんでした。

 ロッテという会社に興味を持ったのは、就職活動をしていた大学生の頃、人間の生活に深く関わる「食」に関する仕事に就きたいと思ったことがきっかけでした。お菓子の製造以外にもさまざまな事業を手がけ、プロ野球チームも所有していることで有名だったので、いろいろな仕事に関われると思ったのが志望の決め手となりました。

 入社後は大阪に赴任し、「雪見だいふく」や「爽」など、みなさんもご存じのアイスクリームの営業を担当しました。それを7年間続けたあと、異動の希望が認められ、1999年からマリーンズの広報になりました。球団で働きたいと思ったのは入社5年目ぐらいからで、より自分のアイデアを活かせる仕事をしてみたいと思ったからです。

 ただ、食品の営業からプロ野球チームの広報ですから、最初は戸惑うことばかりでした。異動の辞令が2月。チームは鹿児島でキャンプ中でしたので、引越しをする間もなく球団の寮に荷物を預け、すぐに鹿児島へ飛びました。チームについてもまだ詳しくなかったので、現場ではまず選手やコーチ、スタッフの顔と名前、背番号を覚えることから始めました(笑)。その年は山本功児監督(2003年までロッテ監督。現在は野球解説者)が就任し、コーチ陣も一新された年でしたので、比較的溶け込みやすかったですね。監督も「何か困ったことがあったら、オレに相談しろ」と言ってくれたので、助かりました。

■31年ぶりのリーグ制覇と日本一! ファンや住民、行政と作った優勝パレードに目頭が熱くなった

 球団の広報としてチームに密着した生活を6年間過ごし、昨年から現在の営業職に就きました。広報の仕事は思い出深いですが、今の仕事もとてもやりがいがありますね。

 昨年、マリーンズは31年ぶりの日本一になりました。私が入社以来、Aクラスに入ったのも初めてのことでしたし、世間の注目度もグンと上がりました。プレーオフでのリーグ優勝、甲子園で日本一が決まった瞬間は万感胸に迫るものがありましたね。

 そんな思いと共に、シーズン終了後に行われた、幕張ベイタウンでの優勝パレードは印象に残っています。パレードは全体で実に24万人(千葉市内コース7万人、幕張コース17万人)ものファンが集まり、周囲の高層マンションからバーッと紙吹雪が舞って、メジャーリーグのパレードのように見事なイベントになりました。ベイタウンは、バレンタイン監督が住んでいることもあって、毎年開幕前に出陣式を行っているんです。そうした関係で、住民の方々とは監督の就任時から「優勝したらパレードはここで」と約束がありましたので、それが果たせたわけです。

 私はその担当窓口を務めたのですが、実現までには問題が山積みでした。

 交通規制も行う大々的なイベントですから、千葉県・千葉市・千葉県警の協力なくしてはできません。ファンや住民との約束を果たすため、行政とミーティングを重ねてひとつひとつ問題をクリアした結果、実現できて本当に良かったと思います。

今の球界に求められるのはあらゆる業界のスペシャリスト

 やはりこの仕事は、お客様やファンの反応をダイレクトに感じられるので、そこにやりがいを覚えますね。

 また、千葉ロッテマリーンズというひとつのエンターテインメントを作り上げるために、野球だけではなくさまざまな分野のスペシャリストが集まっています。たとえば球場においしいフードショップを作るため、調理師の資格を持った人や飲食店経営の経験者、選手や法人と効率的かつ有益な契約を結ぶことができるような法務に詳しい人、外国人の監督やコーチとコミュニケーションが取れるほど語学が堪能な人……などです。

 野球が好きなことはもちろん大切ですが、将来的に球団運営に携わりたい方は他の仕事を経験し、それを自分の武器にしたほうが有利といえるかもしれません。プロ野球以外にもいろいろなことに興味を持ち、そして実際にチャレンジしてみてほしいと思います。その経験が必ず成長の糧となるはずです。

※文中敬称略。所属・役職等は取材当時のものです。

	
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