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アナウンサー
上智大学 外国語学部
日本放送協会 放送総局 アナウンス室 アナウンサー
塚原 愛 (つかはら あい)氏

2006年08月東進タイムズ掲載

いろいろな人との出会いを通じて成長できることが、アナウンサーという職業のいちばんの醍醐味です!

頭から湯気が立つほど興奮した「爆笑オンエアバトル」収録!

 皆さんはアナウンサーというと、テレビ画面で活躍している印象が強いと思います。でも実際には、番組スタッフと打ち合わせをしたり、下調べとして資料を読んだり、取材をしたりなど、画面に映らない部分での仕事がかなりの割合を占めています。もちろん局アナは普通の職員でもあるので、アナウンス室では電話応対など、他の職員と変わらない事務仕事も行います。

 私は昨年から、お笑い番組「爆笑オンエアバトル」(NHK総合テレビ毎週金曜深夜24時~24時29分)の司会を担当しています。ご覧になったことがある方はわかると思いますが、毎回、出演する芸人さんたちは本当に気合いが入っていてテンションが高く、エネルギーを吸い取られそうになるほどです(笑)。

 番組では毎週10組の芸人さんがネタを披露するのですが、そのうちオンエアされるのは上位5組。審査員100人が「おもしろい」と思ったら、ネタ終了後にボールをバケツに投げ込み、 判定します。

 1999年から始まって以来、満点は99年の「ますだおかだ」さんの1回だけでしたが、昨年10月の収録で「タイムマシーン3号」さんが2回目の満点を達成!

 数字が満点の「545」を表示した瞬間、スタジオ中が地響きのようなすごい歓声に包まれました。司会をしている私も、頭から湯気が立つくらい興奮して叫んでしまい、「満点です ! !」の声も裏返ってしまいました(笑)。

「人が大好き!」という思いから、アナウンサーへの道を決意

 実は、私はアナウンサーが第一志望ではなかったんです。就職活動では、証券会社やファッションを扱う外資系企業など、いろいろな業界の企業を受けました。

 そんな中でアナウンサー職を受験したのは、もともと人に会ったり、話したりするのが大好きだったからです。じっとしていられないタイプなので、いろいろな人との出会いがあるアナウンサーにとても興味がありました。それと、昔からNHKの広瀬修子アナがナレーターをしているドキュメンタリー番組をよく観ていて、「いつかこんなナレーションができるようになりたい!」と、ひそかに憧れを抱いていたことも理由のひとつです。

 アナウンス学校に通ったり本を読んで勉強したりもせず、ある意味無謀な学生でした。NHKの採用試験を受けたのも、実は記念受験のような気持ちだったんです(笑)。面接では、自分の思ったことを率直に伝えました。

 私は子どもの頃に6年間オーストラリアで生活をしていたので、海外と日本での生活を自分の大好きな“桜あんぱん”にたとえて、「和と洋の味わいを大切にしながら、自分の経験を活かしたアナウンサーを目指したい」などとアピールしました。気負いがなかったのが逆に良かったのかわからないのですが、無事に採用の通知が届きました。

 思えば私は子どもの頃から、学校の先生や友達など、周りの人にとても恵まれてきたと思います。気づいたらいろいろと教えられたり助けられたりすることが多くて、いつの間にか人と話すことが大好きになっていました。不思議と人が嫌いだと思ったことはなくて、どんな人に対しても「こんなおもしろいところがあるんだな」と思えるんです。やっぱり根っから人間が大好きなんでしょうね(笑)。

出会いのすべてが自分の財産となっています

 私は今年で入局7年目になります。毎日が刺激的で、大変なこともありますが楽しい毎日を送っています。

 大阪放送局でスポーツを担当していたとき、ちょうど阪神タイガースが18年ぶりの優勝を果たしました。優勝の喜びに沸く大阪の方々の熱気を目の当たりにして、圧倒されましたね(笑)。アテネオリンピックでスタジオキャスターを担当したことも、本当にいい経験でした。「一番印象深かった思い出は?」と聞かれ ても悩んでしまうくらい、どれもかけがえのない思い出です。

 そんな中でも、ひときわ忘れられない出会いがあります。入局1年目で岡山放送局にいたとき、和紙すきの伝統職人に中継取材をしたときのことです。雪が降り積もる真冬だったのですが、その方は寒さを気にせず、非常に丁寧に作業をされていました。何十年も紙すき作業を繰り返したその手は、まるでグローブのように腫れていました。

 その職人さんがおっしゃったのは、「一つ一つの作業の積み重ねがとても大事なんだよ」ということ。まだ右も左もわからない新人アナウンサーの私にとって、経験を重ねた方が話すその言葉はとても重みがあって、心に響きました。その方とは、今でも手紙のやり取りをさせていただいています。

 仕事を通じて素晴らしい方と素敵な関係を築くことができ、私の人生の財産になっています。

視聴者から寄せられる反響の声が、何よりの励みになります

 以前、地方局でお昼のニュースを担当していたときに、時間に追われてばたばたしてしまい、本番でうっかり原稿の順番を間違えて読んでしまったことがあります。すぐに気づいて読み直したのですが、すっかり取り乱してしまいました。それからというもの、本番直前には念入りに原稿を確認するようになり、スタッフに「もういいよ!」と言われるほどです(笑)。

 番組制作は、すべてチームで動いています。そのラストを受け持つのが私たちアナウンサーなので、責任重大です。視聴者の皆さんに正しい情報をお届けできるよう、スタッフに迷惑がかからないよう、常に心がけています。

 最近私は「ETVワイドともに生きる」という番組を担当し、“うつ”や“認知症”についての問題をご紹介しました。その後全国から、「取り上げてもらえて嬉しかった!」「この番組があってよかった」と大きな反響をいただきました。自分が担当した番組を通じて、視聴者の皆さんからさまざまな声をいただくことは、アナウンサーとして何より嬉しいことです。

 アナウンサー志望の人は、ぜひ今からいろいろなことを経験しておいてください。アナウンサーはニュースやバラエティ、スポーツなど、さまざまなジャンルに携わることになります。そのときに相手の気持ちや、自分がその場で何を求められているのかがわかるように、広い視野を持ち、たくさん引き出しを作っておいてほしいと思います。

※文中敬称略。所属・役職等は取材当時のものです。
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